第三話/下鴨神社で会いましょう。Bump of chicken!!
彼女の白いワンピース
天使の羽のように白いワンピース
そのお尻のところが。
濡れてる。
赤く。
血だ。
ワンピースの臀部の部分が血で真っ赤!?
「Oh my God!!」
「なんてこった!!」
僕は叫んだ!
胸中で。
こんなとき、一体どうしたら良いのでしょうか(^-^)?
インターネットを通じて知り合った女性の
白いワンピースのお尻の部分が血で真っ赤です。
しかも出会って5分です。
こんなとき、一体どうしたら良いのでしょうか(^-^)?
白地に赤が目立ちます。
お尻に綺麗なバラの花が咲いています。
「ああ、春だなあ(^-^)」
言ってる場合ではありません。
黒いワンピースだったらよかったのに
どうして白を選んだの?
なんで今日に限って白なの?
占いかなんかで
「今日のラッキーカラーは白です」
とでも言われたの?
バッドカラーだよっ(^-^)!!
道行く人々が、こぞって振り向き
あなたを見るのは
あなたの容姿が魅力的だから
ではありません。
むき出しの二本の太ももが魅惑的だから。
でもありません。
お尻にバラの花が咲いているからです。
京都の夏は暑いと聞きます。
だからでしょうか。
汗が止まりません。
心はこんなに冷えきっているのに。
汗が止まりません。
知らぬが仏のあなたは、お釈迦様のように微笑み
僕に尋ねます。
「どうしたの?
すごい汗だよ。
そんなに暑いかな?」ってね。
いいえ。
暑くなんかありませんよ。
どちらかというと寒いです。
悪寒がハンパないです(^-^)
おかしいなあ、なのに汗が止まらない。
あっ、もしかしたらこれは
風邪の引き始めかもしれないぞ!
あっちゃ~、なんてこった。
風邪を引いてしまうとは
僕としたことが、情けない。
だけどまあ、引いてしまったものは仕方ないかあ。
このまま一緒にいたら
あなたに風邪を移してしまうかもしれない。
それはよくない。
うん、それはよくないぞ。
ということで
今日はもう、帰ってもいいですか(^-^)?
__もちろん帰れない!!
さあ、彼女の醜態を、いつまでも大衆の目に
晒しておくわけにはいかない。
羞恥プレイと割り切ることもできない。
彼女に伝えなくては
「お尻に血がついてますよ」
って伝えなくては。
これもすべて彼女のためだ。
果てしなく気不味いけれども言うしかない!!
僕は覚悟を決めた。
__そして、一時間が過ぎました。
うん、駄目だ。
言えない(^-^)
「このチキン野郎がっ!!」
誰か僕に言ってくれ。
第三話/下鴨神社で会いましょう。Bump of chicken!!
ー完ー